日本代表 ボツワナ・ハボローネで 男子4×400mリレー 出場枠を獲得; 2027北京世界陸上出場権を獲得

【陸上男子4×400mリレー】今泉堅貴「最大の目標は達成」も、2027年北京世界陸上へ向けて「改善するポイント多い」 世界リレー2026ボツワナを通じて日本は男子4×400mで2027年世界陸上の出場枠を獲得。オンラインで会見に応じたリレーメンバーの今泉堅貴は「最大の目標は達成できた」とレースを振り返った。 陸上競技の2027年北京世界選手権出場枠をかけた「世界リレー2026」がボツワナ・ハボローネで開催され(5月2日、3日)、日本は6種目のうち3種目に出場し、男子4×400mリレーで出場枠を獲得した。 2日間のレースを終えた男子4×400mリレーメンバーの今泉堅貴(けんき)と日本陸上競技連盟・強化委員会の前村公彦ディレクター(短距離)が5月5日、代表してオンライン会見に出席し、大会を総括した。 今回は代表選考方法を見直し、前年度の実績を基準とする初めての選考方式を導入するなど、ロサンゼルス2028オリンピック(LA28)に向けたスタート地点として新たな試みのもとで大会に挑んだ。その挑戦を踏まえた上で、前村ディレクターはリレーチーム全体の現在地を説明。今泉はチームとして目標を達成したことに胸を撫で下ろした一方、課題を再確認したことを語った。 今泉堅貴、世界選手権では「メダルを取る目標をぶらすことなく一致団結していく」 今泉は「最大の目標であった北京の世界陸上の参加権を取るという目標については達成できたので、そこについては評価できるポイント」とチームでの結果にある程度の満足感を示した。 その一方で、自身の走りについては、「1日目の予選ではアンカーを務めましたが、最後に順位を落としてしまい、その日のうちに世界陸上の出場権を取れなかった点は反省。2日目(敗者復活戦)の走りはなんとか周りの3人の走りに支えられて世界陸上の参加権を取れたという側面も大きいと思っています。自分としては全く満足していない走りというか、まだまだ改善するポイントが多い」と、課題を残したことを明かした。 世界のトップレベルと競り合っていくには、レベル強化が求められる。 今泉は、「今回も全員が万全なコンディションではなかったと思いますし、国内でのレースに参加して、今回来られなかった選手も多くいる中で、その状況でも出場権を取れたことは大きな価値がある」とした一方、「まだ決勝で勝負できる段階ではない」と現実を受け止め、その上で「全員が高い意識を切らさずに、メダルを取るという目標をぶらすことなく、全員がその目標に向かって一致団結して努力していければ、今後マイルチームのレベルはもっともっと上がっていくという手応えは感じられる機会になりました」と前を向いた。 新たな戦略が結果につながった男子4×400mリレー 日本代表は今大会で6種目中3種目に出場した。2027年北京世界選手権の出場枠を獲得することを最大のミッションに掲げていたが、結果は、男子4×400mリレーのみが出場枠を獲得した。 前村氏は同種目のレースを振り返り、「アメリカ合衆国がいない中で、新たにオーストラリアが加わり、上位がとてつもないパフォーマンスを発揮しているという状況」と説明。「日本はメダルという目標を掲げるのは良いんですけども、今の日本チームとしての立ち位置といったところで、入賞を1つのポイントとしてこれから強化し、もう1度チームを作り上げていかないといけない」と、現実的な目標設定から1歩ずつ積み上げていく姿勢を示した。 今大会での収穫もあった。 「いつもであれば1走で(中島)ジョセフ選手を使うところを、予選では2走、第2ラウンドでは4走という新たな戦略が、マイルに関しては上手くハマった。本来ジョセフ選手の良いところを出すのであれば3、4走。最後勝負を決めるところで起用することが日本チームでできるようになると良い。そういうオーダーを今大会チャレンジできたのは評価できるポイント」とした。 男子4×100mリレーはバトンの精度を高め、アジア競技大会で再戦に挑む 一方、男子4×100mリレーは予選で出場枠を獲得できず、敗者復活を兼ねた世界選手権出場権決定ラウンドに望みをつないだが、リオ2016銀メダルメンバーの飯塚翔太と桐生祥秀のバトンパスミスで乱れが生じ5着に終わった。 男女混合4×400mリレーでは、2位のベルギーに0.07秒差で競り負け、出場枠を逃した。この2種目については、タイムでの出場枠獲得を目指すことになる。 男子4×100mリレーについて前村氏は、「予選で確実に決めるという戦略で行ったんですけども、100分の1秒足りず。決勝については、オーダーをガラッと、1走・4走を変えてのチャレンジといったところで、飯塚君と桐生君のところでああいった形になってしまった。もう1度反省するとともに、また次に向けての計画をスタッフ、選手ともに決めて、また前を向いてやっていきたい」と総括した。 4×100mリレーの次の焦点は、9月愛知・名古屋開催のアジア競技大会となる。 6月の日本選手権の結果を踏まえてアジア競技大会のメンバーが確定する予定で、そのメンバーでダイヤモンドリーグ・ロンドン大会(7月18日)に出場することを前村氏は明かした。 「バトンの精度を高めていきながら、アジア競技大会で37秒8くらいの記録を出せれば(世界陸上の出場枠は)得られると考えます」と見解を示した。 男女混合4×400mリレーについては、「女子の状態は、東京の世界陸上の時よりもかなりいい状況にあって、実際ラップタイムの方も東京を上回るいい走りをしてくれました。男子の方が直前でけが人等あった状況で、6人ギリギリの中で戦わないといけない状況で、ここに来てくれた選手が本当に力を発揮してくれました」と選手たちを称えた。 2027年北京世界選手権への出場枠を獲得したチーム一覧 世界リレー2026を通じて2027年北京世界選手権への出場枠を獲得したチーム一覧は以下の通り(5月4日にワールドアスレティックスが発表)。 女子4×100mリレー - オーストラリア - カナダ - 中華人民共和国 - フランス - ドイツ - 英国 - イタリア - ジャマイカ - ナイジェリア - ポーランド - ポルトガル - スペイン 男子4×100mリレー - オーストラリア - ベルギー - ボツワナ - カナダ - 中華人民共和国 - ドイツ - ガーナ - 英国 - ジャマイカ - オランダ - 南アフリカ - アメリカ合衆国 女子4×400mリレー - オーストラリア - カナダ - チェコ - フランス - ドイツ - 英国 - アイルランド - イタリア - オランダ - ノルウェー - ポーランド - スペイン 男子4×400mリレー - オーストラリア - ベルギー - ボツワナ - ブラジル - 日本 - オランダ - ポルトガル - カタール - セネガル - 南アフリカ - スペイン - ジンバブエ 混合4×100mリレー - オーストラリア - カナダ - ドイツ - 英国 - イタリア - ジャマイカ - オランダ - ナイジェリア - ポルトガル - スペイン - スイス - アメリカ合衆国 混合4×400mリレー - オーストラリア - ベルギー - カナダ - 英国 - イタリア - ジャマイカ - ケニア - ナイジェリア - ポーランド - 南アフリカ - スペイン - アメリカ合衆国