シュローダーが世界の金融プロフェッショナルを対象にインカム資産の役割を調査; 分散と安定性の要として拡大
変化するインカム投資 ~「利回り」を超えた役割 | シュローダー
シュローダーが世界24の国・地域の金融プロフェッショナル1,000人超を対象に行った調査「シュローダー・グローバル投資家インサイト2026」によると、インカム資産への投資は、これまでの安定的な収益獲得手段としてだけでなく、分散投資、ポートフォリオのレジリエンス強化、インフレ対策を支える重要な手段として位置づけられるようになっています。 インカム投資は、安定的で持続的なリターンを求める投資家にとって、単なる利回り獲得手段にとどまらず柔軟性の高いポートフォリオの構成要素へと進化しています。 投資家にインカム資産を保有する主な理由を尋ねたところ(選択肢から上位3位まで選択)、世界の投資家の53%が「成長資産への偏りを抑えるための分散投資」を挙げ、「定期的なキャッシュフローの確保」(53%)に並びました。「ボラティリティ低減・元本保全」(44%)がこれらに続きました。 図表1:インカム資産への配分は複数の役割を果たす 出所:シュローダー・グローバル投資家インサイト2026。設問:「インカムを生み出す資産に投資する主な理由は何ですか」。回答者は上位3位まで選択。 この結果は、投資環境の変化を考えれば自然なものといえます。先進国では財政赤字の拡大や債務問題への懸念が高まる一方、新興国ではそれほど大きな問題とはいえず、市場間の格差が広がっています。さらに、長期にわたる超低金利時代を経て、資本コストが上昇したことで、業種や企業、国ごとの格差が再び投資成果に大きく影響する環境になっています。加えて、中東情勢をはじめとする地政学リスクは、エネルギー価格やインフレ率の上昇を通じて、こうした傾向をさらに強める可能性があります。 こうしたなか、アジア太平洋地域の投資家は、インカム資産へ投資する理由として「インフレへの備え」を重視しています。そのため、従来型の債券投資だけに頼るのではなく、ポートフォリオの中で複数の役割を果たすことができる幅広いインカム資産に目を向けています。 シュローダーのマルチアセット・インカム責任者 ドリアン・キャレルは次のように述べています。 「ボラティリティが高くインフレへの感応度が高い現在の市場環境では、元本成長を犠牲にすることなく、多様な資産から安定したインカムを生み出せるポートフォリオ・アプローチが一段と重要になります。従来の資産クラスの枠を超え、より幅広い投資機会を活用することが不可欠です。」 実際、本調査では投資家が最も魅力的なインカム源を求めて、さまざまな資産クラスを検討していることが明らかになりました。世界の投資家の43%が高配当株式を挙げ最も多くなりましたが、回答は特定の資産クラスに集中することなく、多くの資産クラスが選択肢となっていることがわかりました。 図表2:投資家は幅広い資産クラスにインカムを求めている 出所:シュローダー・グローバル投資家インサイト2026。設問:「今後12~18か月間で、最も魅力的なリスク調整後インカムが期待できる投資対象はどれですか」回答者は12の選択肢から上位3位まで選択。 この結果は、投資家がポートフォリオのレジリエンス強化や分散効果など、さまざまな目的を果たすインカム資産を組み合わせようとしていることを示しています。株式は、インフレへの耐性や資産成長の可能性を備えた重要なインカム源です。一方で、配当利回りの高さだけを基準に投資を行うと、ディフェンシブ・セクターに偏り、成長株や景気敏感株への投資機会を逃す可能性があります。そのため、成長性とインカムの両方を重視するアクティブ運用の重要性が高まっています。 同じ傾向はクレジット市場にも見られます。本調査では、世界の投資家のうち35%がアクティブ運用のパブリック社債を有力なインカム投資先として挙げた一方、パッシブ運用のパブリック社債を選んだ投資家は9%にとどまりました。資金調達コストの上昇により企業間格差が拡大するなか、信用リスクの見極めがこれまで以上に重要になっています。発行体ごとの財務健全性や事業モデルを慎重に分析し、厳格なポートフォリオ管理を行うことがリターン獲得の鍵となっています。 また、国債市場においても選別の重要性は高まっています。特に先進国で財政リスクへの懸念が高まるなか、新興国債券は魅力的なリスク調整後インカム源となる可能性があります。GDP比債務残高と実質利回りの観点で見ると、新興国債券の魅力が先進国債券を上回る場合があります。 シュローダーのグローバル債券運用責任者 ジュリアン・ホゥダンは次のように述べています。 「インフレ調整後で見ても、現在の債券利回りは投資家にとって魅力的な水準にあります。安定したインカムが期待できる一方で、地域やセクター間の格差が拡大しているため、銘柄選択の重要性はこれまで以上に高まっています。」 本調査は、インカム投資がより包括的なアプローチへと進化していることを示しています。株式、債券、プライベート市場を含むインカム資産への投資を検討する際、どのようなアプローチを取っているかを尋ねたところ、世界の投資家の56%は、インカムを単一の資産クラスに求めるのではなく、株式から債券、パブリック市場からプライベート市場まで、インカムを生み出すあらゆる投資機会を横断的に評価する包括的なアプローチと回答しました。 今日の投資環境において、インカム投資は単なる利回り獲得手段ではありません。ポートフォリオのレジリエンス強化を支える柔軟性のあるツールとして、その重要性がますます高まっています。 【シュローダー・グローバル投資家インサイト2026について】 「シュローダー・グローバル投資家インサイト2026」は、さまざまなトピックについて調査し、世界の金融プロフェッショナルの視点を分析するものです。回答者は、年金基金、保険会社、ファミリーオフィス、大学基金・財団、公的機関、ウェルス・ゲートキーパー(個人投資家の資産運用に関わる金融機関)など、多様な機関を代表しています。本調査は、2026年4月から5月にかけてCoreData Researchによって実施され、世界の1,025人から回答を得ました。地域別の内訳は、北米:282人、欧州(除く英国)288人、英国:135人、アジア太平洋:245人(うち日本:41人)、中南米:45人、中東・南アフリカ:30人です。 【本資料に関するご留意事項】 •本資料は、情報提供を目的として、シュローダー・インベストメント・マネージメント・リミテッド(以下、「作成者」といいます。)が作成した資料を、シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社(以下「弊社」といいます。)が和訳および編集したものであり、いかなる有価証券の売買の申し込み、その他勧誘を目的とするものではありません。英語原文と本資料の内容に相違がある場合には、原文が優先します。•本資料に示されている運用実績、データ等は過去のものであり、将来の投資成果等を示唆あるいは保証するものではありません。投資資産および投資によりもたらされる収益の価値は上方にも下方にも変動し、投資元本を毀損する場合があります。また外貨建て資産の場合は、為替レートの変動により投資価値が変動します。•本資料は、作成時点において弊社が信頼できると判断した情報に基づいて作成されておりますが、弊社はその内容の正確性あるいは完全性について、これを保証するものではありません。•本資料中に記載されたシュローダーの見解は、策定時点で知りうる範囲内の妥当な前提に基づく所見や展望を示すものであり、将来の動向や予測の実現を保証するものではありません。市場環境やその他の状況等によって将来予告なく変更する場合があります。•本資料中に個別銘柄についての言及がある場合は例示を目的とするものであり、当該個別銘柄等の購入、売却などいかなる投資推奨を目的とするものではありません。また当該銘柄の株価の上昇または下落等を示唆するものでもありません。•本資料に記載された予測値は、様々な仮定を元にした統計モデルにより導出された結果です。予測値は将来の経済や市場の要因に関する高い不確実性により変動し、将来の投資成果に影響を与える可能性があります。これらの予測値は、本資料使用時点における情報提供を目的とするものです。今後、経済や市場の状況が変化するのに伴い、予測値の前提となっている仮定が変わり、その結果予測値が大きく変動する場合があります。シュローダーは予測値、前提となる仮定、経済および市場状況の変化、予測モデルその他に関する変更や更新について情報提供を行う義務を有しません。•本資料中に含まれる第三者機関提供のデータは、データ提供者の同意なく再製、抽出、あるいは使用することが禁じられている場合があります。第三者機関提供データはいかなる保証も提供いたしません。第三者提供データに関して、本資料の作成者あるいは提供者はいかなる責任を負うものではありません。•シュローダー
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