世界の投資家、シュローダー・グローバル投資家インサイト2026結果公表; 今後12–18か月でアクティブ運用が有効と85%

シュローダー・グローバル投資家インサイト2026 | シュローダー

シュローダー(本社:英国 ロンドン)は、世界24の国・地域の金融プロフェッショナル1,000人超を対象に行った調査「シュローダー・グローバル投資家インサイト2026」の結果を発表しました。対象とする機関の運用資産総額は72兆米ドルにのぼります。 2026年前半に地政学リスクへの懸念が高まる中で実施した本調査によると、投資家の85%が今後1年間で市場のボラティリティが高まると予想しており、投資家は地政学リスクへの対応を図りながら、分散投資とレジリエンスをポートフォリオ運用の中核に据え始めていることが明らかになりました。 調査結果の概要 - 世界の投資家のうち45%が、最も優先するポートフォリオ目標として、「下落リスクの抑制・元本保全」を挙げました。 - 今後1年間の市場変動見通しに基づきどのようなポートフォリオ変更を行う予定か尋ねたところ、「投資機会を探す」(49%)が最も多く、「米国市場以外への分散投資」(47%)が続きました。 - 世界の投資家のうち85%が今後12~18か月においてアクティブ運用が運用目標の達成に役立つと考えています。この割合は、昨年調査の75%から大きく上昇しました。 - インカム資産を保有する主な理由を尋ねたところ、「定期的なキャッシュフローの確保」に加え、「成長資産への偏りを抑えるための分散投資」や「ボラティリティ低減・元本保全」が上位にあげられました。 最優先するポートフォリオ目標は「下落リスクの抑制・元本保全」 本調査によると、世界の投資家は、最も優先するポートフォリオ目標(3位まで回答したうちの1位の回答)として、「下落リスクの抑制・元本保全」(45%)と「分散投資」(29%)を挙げており、「資産成長」(14%)を上回りました。つまり、多くの投資家が、単に成長を追求するのではなく、リスクを抑えて安定した成果を得ることを優先していると推察できます。 Q: 現在の市場環境におけるポートフォリオの主な目標 米国集中からの分散を模索 本調査によると、米国市場への集中リスクを意識する投資家が多いことがわかりました。近年の世界株式市場の上昇が、AI関連を中心とする米国の大型テクノロジー株に大きく依存してきたことを反映し、世界の投資家の懸念が広がっていることを示しています。 今後1年間の市場変動見通しに基づきどのようなポートフォリオ変更を行う予定か尋ねたところ、「新たな投資機会を探す」(49%)が最も多く、「米国市場以外への分散投資」(47%)が続きました。回答は、米国以外にも地域分散を図ること、リターンの源泉を多様化することを投資家が重視していることを示唆しています。 日本の投資家では「米国市場以外への分散投資」(59%)が、「投資機会を探す」(54%)を上回り、最も多い回答でした。 Q:今後1年間の市場変動見通しに基づきどのようなポートフォリオ変更を行う予定/実施中か アクティブ運用への期待 本調査によると、世界の投資家のうち85%が今後12~18か月においてアクティブ運用が投資目標の達成に役立つと考えています。この割合は、昨年調査の75%から大きく上昇しました。 また、アクティブ運用を評価する理由を尋ねたところ、「アウトパフォームする能力」(61%)、「不確実な市場環境に対応する柔軟性」(53%)、「株式市場における銘柄集中リスクへの対応」(48%)が上位となりました。 Q:アクティブ運用を評価する理由 アクティブ運用のメリットが期待できる資産クラス 今後、アクティブ運用の比率を高めることで、ポートフォリオに最も大きな付加価値をもたらすと考える資産クラスを尋ねたところ、グローバル株式(37%)、中小型株式(32%)、リアルアセット(28%)、エマージング株式(26%)、プライベートエクイティ(26%)が上位に並びました。(上位3位までの回答を合計した割合) 日本の投資家では、リアルアセット(37%)、プライベートデットおよびクレジットオルタナティブ(34%)、グローバル株式(32%)が上位となりました。 エマージング株式への配分を拡大すると回答した投資家に、その要因は構造的な変化によるものか、循環的な要因かを尋ねたところ、構造的な変化(37%)との回答が循環的(33%)を上回り、長期的観点で投資を増やす投資家の割合が多くなりました。 日本の投資家では構造的との回答が56%と、循環的(33%)を大きく上回りました。 Q:エマージング株式への配分を拡大する要因は構造的、循環的どちらか インカム資産の位置づけが変化 市場環境の不確実性が高まる中、投資家はインカム資産に対して単なる利回り以上の役割を期待しているようです。本調査によると、インカム投資は、安定した収益源という位置づけから、ポートフォリオのレジリエンスを強化するための重要な要素へと進化しています。 投資家にインカム資産を保有する主な理由を尋ねたところ、「定期的なキャッシュフローの確保」(53%)に加え、「成長資産への偏りを抑えるための分散投資」(53%)や「ボラティリティ低減・元本保全」(44%)が上位に挙げられています。 Q:インカム資産を保有する理由 債券以外のインカム資産を模索 リスク調整後のインカム獲得手段として期待する資産クラスについて尋ねたところ、高配当株式(43%)、保有する国債の分散(38%)、パブリック社債(アクティブ運用)(35%)、ハイ・イールド債券(32%)、資産担保証券・証券化クレジット(32%)が上位となりました。日本の投資家では、ハイ・イールド債券(43%)が最も多く、保有する国債の分散(41%)、高配当株式(38%)が続きました。 この結果から、投資家はインカム投資において、伝統的な債券中心のアプローチにとどまらず、幅広い資産クラスから投資先を選択していることが明らかになりました。 シュローダー グループCIO ヨハナ・カークランドのコメント 「市場のボラティリティが高まる中、投資家は地政学リスクへの対応を図りながら、分散投資とレジリエンスをポートフォリオ運用の中核に据えるべく、ポートフォリオの見直しを行っています。こうした環境下、85%もの投資家が、今後12~18か月においてアクティブ運用がこうした目標の達成を後押しするという信頼感を示していることに勇気づけられます。」 「ここ数年で、世界はデフレ圧力をもたらすグローバル化の時代から、地政学的に分断された時代へと移行しました。サプライチェーンの再編は、新たなインフレ圧力を生み出す可能性があります。こうした変動の大きい市場環境では、投資対象を厳選し、リスクを管理しながら、急速に変化する市場環境に積極的に対応する力こそが、シュローダーのアクティブ運用の強みとなっています。リスクを管理しレジリエンスの強いポートフォリオ構築を行うには、地域、資産クラス、運用スタイル、投資ビークルにわたる分散の重要性が一段と高まっています。」 本調査について 「シュローダー・グローバル投資家インサイト2026」は、さまざまなトピックについて調査し、世界の金融プロフェッショナルの視点を分析するものです。回答者は、年金基金、保険会社、ファミリーオフィス、大学基金・財団、公的機関、ウェルス・ゲートキーパー(個人投資家の資産運用に関わる金融機関)など、多様な機関を代表しています。本調査は、2026年4月から5月にかけてCoreData Researchによって実施され、世界の1,025人から回答を得ました。地域別の内訳は、北米:282人、欧州(除く英国)288人、英国:135人、アジア太平洋:245人(うち日本:41人)、中南米:45人、中東・南アフリカ:30人です。